自分の故郷である船橋市が今年に入って突然有名になりました…あのふなっしーによって。
自分は当初「なんか変なことやってる人がいるなあ…」程度の認識しかしてませんでした。しかしふなっしーの活動を追っていくうちに、これは単にバカな人がやってる活動ではなく、頭の良い人による計算づくめの活動ではないか、という認識に変わりました。
ふなっしーの活動から垣間見える頭の良さについてチラシの裏レベルの考察をしていきたいと思います。


目次
1.凡庸なゆるキャラとは一線を画した「差別化」戦略
2.他のゆるキャラの「成功事例」を取り入れる戦略
3.あのキャラが許される船橋市の現状

↑ここまでその1↑
↓ここからその2↓
4.「意識高い学生」よりも意識が高い
結論.中の人高学歴説
おまけ.「一発芸」だけで売れっ子になれる世界はユートピア?それとも…






1.凡庸なゆるキャラとは一線を画した「差別化」戦略
現在のゆるキャラブームに火をつけたといわれる滋賀県彦根市の「ひこにゃん」が登場したのが2007年。それ以降全国の自治体によってゆるキャラが量産されるようになりました。しかし自治体が作ったゆるキャラというのは大抵の場合万人から好まれそうなデザインに落ち着き、賛否両論ありそうな造形のキャラクターはほとんど生まれません。結果、どのゆるキャラも没個性的なものになり注目を集めることができていないというのが現状です。クレームが来ないようなキャラを作るというところがいかにもお役所的ですね。
しかしふなっしーは、自治体非公認という立場を生かし中の人が喋る、俊敏な動きをする、奇声を上げる、梨汁ブシャーといかにも賛否両論出そうなアクションをすることでニコニコ動画で注目を集め、TVで注目集め、ついにはスターダムへのし上がりました。大多数のゆるキャラと違った個性で勝負する、これはマーケティングの入門書に載せてもいいレベルの典型的な「差別化」戦略です。
中の人は単にバカなのではなくマーケティング戦略を学んで意図的に奇抜なゆるキャラにしたのでは?だとしたら中の人は結構頭良いんじゃないか?と思います。





2.他のゆるキャラの「成功事例」を取り入れる戦略
ところでふなっしー誕生以前に、賛否両論噴出して騒がれたゆるキャラが存在していたことを覚えてますか?彼の名は、そう、平城遷都1300年記念事業公式マスコットキャラクター「せんとくん」 です。一般的なゆるキャラの概念からかけ離れた気持ち悪いデザインのせんとくんは発表と同時に批判を集め、Yahoo!ニュースの世論調査78%の人から反対されたりキャラクターの白紙撤回を求める署名活動が行われたりしました。しかし批判が巻き起こった結果かえって「せんとくん」や記念事業の知名度はアップ。大きな経済効果が生まれました。賛否両論噴出するゆるキャラは凡庸なものより注目を集めるという「成功事例」です。
せんとくんが誕生したのは2008年、ふなっしーが活動を始めたのは2011年。おそらくふなっしーは過去のせんとくんの成功事例から「賛否両論集めやすいゆるキャラは注目を集めやすいのだから自分も同じようにすれば…」と、自分の戦略に取り入れたのではと推測されます。
中の人は単にバカなのではなく過去の事例を学んで意図的に奇抜なゆるキャラにしたのでは?だとしたら中の人は結構頭良いんじゃないか?と思います。





3.あのキャラが許される船橋市の現状
せんとくんとふなっしー、どちらも奇抜なデザインで注目を集めたという共通点がありますが、相違点もあります。ふなっしーはせんとくんと違って批判の声がほとんど無いという点です。これは船橋市、ひいては千葉県北西部地域ならではの理由があります。
平城京のあった奈良市付近は、せんとくん誕生以前から観光都市として有名であり高い知名度を誇っていました。というか、奈良に首都があった時代(奈良時代)は義務教育で必ず学ぶので日本人なら全員知っているというレベルの知名度です。せんとくんのせいで平城京や奈良のイメージダウンにつながるかもしれないという恐れが批判を加速させたのだと思います(実際は杞憂に終わりましたけど)。
一方船橋市。あるいは船橋市を含む千葉県北西部。はっきり言って観光名所も名産品も全国的知名度もなーんにもありません!!!ただ人口が多いだけの東京の属国ベッドタウンです!なのでイメージダウンを憂慮する必要ゼロ!そもそも誰からも注目されていない地域なのだからイメージとか気にしても意味ない!というわけでふなっしーへの批判の声はこれといってありません。個人的にはどんな形であれ船橋市をアピールしてくれて嬉しいとさえ思います。
ちなみに船橋市周辺の大型書店や大型リサイクルショップに行くと、どの店でも必ずレジ前の一番目立つところにふなっしーグッズコーナーを設けています。
中の人は単にバカなのではなく、目立つことをやっても批判の声が出てきにくい船橋市の地域的特性を考慮していたのでは?だとしたら中の人は結構頭良いんじゃないか?と思います。





その2は
http://riemann.diarynote.jp/201308141833542494/

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